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桑田佳祐ライブ2012年11月広島&福岡

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桑田佳祐ライブ・レポート
2012.11.07.wed. at 広島グリーンアリーナ
2012.11.29.thu. at マリンメッセ福岡

オープニング
会場が暗くなり、ステージからは緑色のレーザーが何本も発せられる。併せて照明の演出で、上から何かが降ってきてるような錯覚にとらわれる。また太鼓と三味線のBGMに、歌舞伎の口上+映像でオープニングを盛り上げる。

1. 悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE)
耳になじんだイントロだけどこの曲が最初に来るとは耳を疑った!そして桑田さん登場。なんと広島カープのユニフォームとキャップをつけて登場!すでに場内大盛り上り。イントロからオリジナルに忠実なアレンジ。
(福岡) ホークスのユニフォームかと思ったけど、なぜかそれはなし。

2. 今でも君を愛してる
3. いつか何処かで (I FEEL THE ECHO)
最初の3曲は、ベストアルバム「I love you now & forever」の最初の3曲のままの曲順で。すんなりとベストアルバムの世界に入って行けるようにという演出だろうか。
「いつか何処かで」のサビの「I feel the echo」のハイトーンもしっかりしていて、今日は声の調子が良さそう。「いつか何処かで」は2007年のライブではイントロに少し工夫があって盛り上がったが、今日はオリジナル通りのアレンジ。これも意図的なものだろう。
(福岡)桑田さんは先週風邪をひいていたらしく、その影響が懸念されたが、やはり広島の時に比べると声を出すのがキツそう。この曲のサビでそれを感じた。でも手を抜く様子はなく、ハイトーンやビブラートもしっかり歌っていた。

MC
カープのユニフォームを脱ぐと、鯉のぼりのデザインのスーツ。ここまでローカル演出に徹底するのも珍しい。

4. 本当は怖い愛とロマンス
ロンドンオリンピックがらみのMCから、ユニオンジャックの映像+Let it beの一部を演奏して、この曲へ。これもこんな前半で来るとは思わず、いい感じのノリになってきた。
このコーナーは桑田さんギターを弾きながら歌う。バニーガールのようなダンサー2名登場。

5. MY LITTLE HOMETOWN
イントロの軽快なレゲエのリズムですぐわかる。桑田さんの故郷茅ヶ崎をうたった曲だけにこの曲好きなんだろうけど、最近の曲に色濃いふるさと意識を強調したい選曲かな?

6. 真夜中のダンディー
桑田さんがギターをかきならし(ストーンズのHonky Tonk Woman?)歌い始めた。ちょっと「Musicman」の「それ行けベイビー」みたいなイメージ。これもここで来るとは驚き。途中からはかなりオリジナルに近いアレンジに。
(福岡)2番の♪夢も希望も今は格子の窓の外に♪のパートはカットした短縮バージョン

7. 東京
普通ライブのこのあたりのパートはもっと軽いノリで淡々と進行することが多いが、「真夜中のダンディー」といい「東京」といい、いきなりヘビーなイメージ。
しかしこの曲は桑田さんのボーカルとバンドの演奏がもう完全に一体となって凄い迫力で圧倒してくる。個人的にはジョンレノンテイストを色濃く感じる。ライブでは一層存在感を増す名曲。ギターソロは桑田さん。
(福岡)イントロ前に夜の雨の映像

8. 月
これだけ代表曲が立て続けに来ると、明らかにいつものライブと違った印象となる。一体後半はどうなるんだ?「東京」もそうだが、この曲も桑田さんのボーカルのパワーが凄い。久しぶりに聴けてよかった。
(福岡)金原千恵子氏のバイオリンソロと夜の雲が晴れて月が現れる映像のオーバーチュアが印象的

MC『結婚する人います?』
メンバー紹介のあと、客席に向かって「結婚する人います?」という問いかけ。アリーナ中央あたりのカップルが指名され、マイクが運ばれてステージの桑田さんからインタビュー。二人へのお祝として、この曲。

9. 幸せのラストダンス
今年を代表するこの曲がこんな中盤でくるというのもまた驚き。前のパートで重いイメージの曲が続き、一転してはじけるようなこの曲がきたことで会場も大盛り上り!結婚する二人のことを思うとひとごとながら落涙。名曲。そして粋な演出。

MC『宮城ライブのこと』
青葉城恋唄の替え歌。福岡では「意外に多い福岡出身のスーパースター」として、タモリ松田聖子からお帰りノリピー

10. CAFÉ BLEU
斎藤誠のギターソロが印象的で会場がいっそうリラックスしたよう。

MC「東北のこと、復興のこと」
11. 明日へのマーチ
MCが入ってこの曲が始まると、またライブの表情が変化する。リラックスした曲調の中に、ふるさとへの思い、未来への希望が高らかに歌い上げられる。桑田さんも元気になって戻ってきて、本当に良かった。

(福岡)ここでビートルズの“In My Life”を1コーラスだけ。思い出の場所、会えなくなった人たち。“In my life, I love you more.”のyouとはもうこの世にいない人なのではないか、人の心はいい思い出だけをいつまでもとどめておくようにできている。

MC「1年たって歌いたいこと」
12. 愛しい人へ捧ぐ歌
震災から1年たって今年の夏に作った曲として紹介された。(福岡では上記のような内容で、こんな曲が作れないかと思って作った、と紹介)我々には被災した人達、愛しい人を亡くした人達の悲しみは計り知れないけど、悲しみを抱えてながら希望を持って生きる人に向けられたまなざしは、普遍的なやさしさを持っている。

13. 声に出して歌いたい日本文学 [Medley]
書斎で執筆にはげむ昭和の作家に扮した桑田さんの映像から始まる、このライブ最大の見どころ。個人的にも一番楽しみにしていた。しかし予想を上回る素晴らしいパフォーマンス。原曲も聴くだけでも十分楽しめるが、映像やダンス(というより演劇のような要素)も交えて魅力が何倍にも膨れ上がっていた。作家達へのリスペクトも失わず、10曲の見事なロック作品として昇華させる。しかもステージでそれをやってのけるという、世界でも類を見ない特異で貴重なパフォーマンスと言っていい。おそらくは桑田さんの長いキャリアの中でも永く記憶される演奏になるだろう。
(福岡)あらためて思ったが映像の効果が素晴らしい。各曲の最初に曲名とともに作家の写真、簡単な曲の解説が表示され、以降曲のイメージに合わせた映像が流れる。特に印象的だったのは、「人間失格」で太宰治に扮した桑田さん、「みだれ髪」でのエロ美しい女性、映像ではないが「蜘蛛の糸」でのダンサー、「たけくらべ」での清志郎に扮した桑田さんの映像、「一握の砂」でのマネキン、「吾輩は猫である」の猫ダンサー等々。

14. 現代東京奇譚
ラジオで、「日本文学」と次の曲がポイントだと話していたが、その曲は「現代東京奇憚」だった。(自分の予想は「東京」だったけど)明治~昭和の文豪達に比肩しうる(と思っているかどうかは不明)桑田佳祐の「文学」として、この曲を提示したのだろう。素晴らしいボーカルパフォーマンスだった。

15. 白い恋人達
この曲でまたもライブの表情がガラッと変わる。今回は本当にさまざまな表情を見せる、冗長さの全くない、濃いライブだった。ベストアルバムからの選曲なのに、ただのヒット曲の羅列になってていないところが凄い。
この曲は超人気曲なので、どこに持ってきても会場のムードをもっていってしまう強さがある。また後半にさしかかるこのあたりで演奏されたこと、桑田さんのボーカルが今日は非常に良かったことなどで、一層この曲の感動が分厚いものになった。
(福岡)曲の前に、コーラスによる讃美歌風のスキャットでクリスマスムードを醸し出すオーバーチュア。福岡では♪涙で心の~とかの急に裏声になるところがキツそう。また広島では♪今宵White Loveなどの裏声になるところは裏声にならずに抑えて歌っていた(去年の神戸・横浜も)が、福岡では裏声バージョン。ここもキツそうだが、逃げずにトライしていた。最後のサビで雪に模した泡が降ってきて、一層冬のムードを盛り上げる。

16. ダーリン
汽笛のSEなどですぐにこの曲とわかる。♪白い恋人達とのウィンターソングつながりもバッチリ。そろそろ後半。このあたりから怒涛の盛り上がりが始まるか?とスイッチが入った感じ。
(福岡)広島でどうだったか覚えてないが、女性ダンサーが出てきて、桑田さんとのからむ。ラストは桑田さんがふられるという設定。

17. 銀河の星屑
今回いつもにも増して目立っていた金原千恵子をフィーチャー。「Musicman」の人気曲なのでまたまた盛り上がる。すっかり会場はノリノリムード。今回はエンディングが追加されていた。
(福岡)追加部分の歌詞は♪Dance the night away, dance my life away

18. Let's try again ~kuwata keisuke ver.~
この曲は本編ラストと疑っていなかったので、ここで来たのは驚きと同時に一気に爆発。この曲生み出す高揚感と一体感は本当に凄いパワーを持っている!銀打ち演出あり。
(福岡)銀打ちは♪波乗りジョニーだったような気が・・・
ラストの♪ニッポンの元気な未来へみんなで立ち上がれ♪の部分は、それまでと同じノリで突っ走って、そのあとなぜか“YMCA”⇒“Rydeen”⇒“止まらないha~ha”(矢沢永吉)⇒“恋人はサンタクロース”というメドレーでちょっとおちゃらけて・・・

19. 波乗りジョニー
(福岡)いきなりのイントロでまたまた大爆発!“Let’s try・・・”との連ちゃんは本当に凄い迫力というか会場の盛り上がりも絶頂に。広島では、正直“Let’s try・・・”が本編の最後かとちょっと心配な感もあった。それだけにこのイントロはでは自分も絶頂に。一番幸せを感じた瞬間だったかも。
2番のAメロの歌詞は♪君のすべてが好きさ君の???が大好きさ・・・みたいに変更されていた。また2番のサビの歌詞♪海啼く闇の真ん中で月はおぼろはるか遠く秋が目覚めた はなんとなく津波を連想させるから(?)か昨年のライブでは♪どしゃぶり涙の雨に打たれながら前を向いてああ負けないで♪に変更されていたが、今回はオリジナル通り。またアレンジも昨年はAメロ部分を少し抑えめにしてAメロからBメロに移るところにためを作っていたが、今年はオリジナルに近いイメージ。

20. 100万年の幸せ!!
この曲順はちょっと意表をつかれたが、幸せいっぱいの気持ちに包まれる。映像ではまるちゃんが踊る。さらに驚いたのは、ワンコーラス終わるとメンバー全員楽器を手放して踊り始める!?どういうこと?と思いながら2008年のサザンのライブの“I am your singer”を思い出した。ラジオで「みんなで踊る100万年の幸せ」てなことを言ってたがよく意味がわからなかったけど、ようやく意味がわかった。
会場もみんなメンバーと同じ振りで踊り始める。いいトシしたおっさんやおばさんが・・・
曲終わりで、全員中央に集まって、桑田さんの「みんなさびしかったんだね・・」みたいな痛い芝居があって、「とりあえず引っ込もうか?」と全員ハケ。アンコールへ。

広島では待ちの間に大ウェーブが巻き起こり、アリーナ上手側から下手側へ、そのままスタンドにウェーブは移動してスタンド席をぐるり一周してまた拍手が沸き起こる、という感じで大盛り上り。たのしいアンコール。福岡ではそれほどでなく中ウェーブというくらい。スタンド一周まではいかなかった。

ENCORE
21. ROCK AND ROLL HERO
アンコール1曲目でまたノリノリのこの曲が来るとは意外と同時にまた大爆発。桑田さんギター持ってたかな~。間奏のピアノソロ、そのあとのベースライン最高。

22. (福岡)なんとここで来たのは新曲「涙をぶっとばせ!!」これにはすっかりやられてしまった。この曲を今回のライブでやることはないと思っていたのでよく聴いてなかった・・・。最初は面食らった感が強かったけど1コーラス終わるころにはノリノリ。間奏で桑田さんが♪ホッホー!!のポーズをして軽くあおるのでそこからは♪ホッホー!!の大連呼!最高のノリ!しかもその桑田さんのさりげない煽りが肉眼で見えるほどの席に感謝!福岡ではサプライズの意味も含めてこの曲が文句なしにナンバー1。

22(23). 可愛いミーナ
なんとなくの記憶ではこの曲のイントロ、広島ではアコースティックだったような気がするが、福岡ではエレキ。2007年のライブのアレンジに近い。名曲。

23(24). 祭りのあと
2007年の時と同じ曲順、同じようなメドレー的つながり。ただ福岡で聴いた時には2007年とは違うつながり方だったような気が。当り前か。また、広島の時は思わなかったが、福岡では1番終わりからすぐに間奏へと進み、2番が省略されたショートバージョンだったと思う。この曲はたいていライブの最後の曲になることが多いので、これで終わりか~というさびしい感慨とともに聴いていた(広島)。

24(25). 月光の聖者達
終わりと思っていたのに、この曲が始まって、うれしい~。やっぱいい曲だ~。去年のフルバンドバージョンとは違いシンプルなアレンジだったけど、これはこれで素晴らしい~。この曲が終わって、深々と頭を下げる桑田さんにいつまでも続くかと思うほど長い長い拍手が降り注ぐ。

25(26). 明日晴れるかな
最後のMCのあと、アカペラで始まったのはこの曲。Aメロはずっとアカペラで、会場にただ鳴り響く桑田さんの歌がいかにも力強くやさしい。この曲の持つ普遍的なメッセージはまさに感動のラストを演出するにふさわしく、思わず落涙。特に福岡では、前半から声の調子が良くない中、ここまでくると声も枯れ気味だったけど、それが却ってレオンラッセルみたいで渋かった。ラストの♪明日晴れるかな♪を観客に歌わせた後、♪はるか空の下♪がかすれてしっかり出なかったのを聴き逃さなかった。でも最後まで懸命に歌い、満足そうに歌い終えたことも見逃さなかった。