桑田佳祐ライブレポート021124@福岡ドーム

桑田佳祐ライブレポート021124
11月24日日曜日、場所は福岡ドーム。席はアリーナの中央やや右よりの後ろのほうでした。
ライブは全28曲、ほぼ3時間という長大なもの(まあ最近のサザンではめずらしくもないですね) まずアルバム“Rock And Roll Hero”から3曲。そして「ソロ活動の集大成として」というMCをはさんで徐々に古い曲へと流れる構成。スキップビートあたりからはもう大盛り上がりでしたね。このあとまたアルバム“Rock And Roll Hero”からの曲が並んで、『明るく楽しいサザン/桑田』というイメージとはかけ離れた雰囲気で、前のパートとは対照的なコントラストというか、ギャップが桑田さんらしいと感じました。この辺はある種このライブの一番の見どころ聞きどころだったかも。 そのあとのMCも雰囲気を引き継いで、たいへんな時代だとか、アメリカが戦争始めそうだとか、およそ楽しいライブの中でのトークとは思えないような話題も出て、その後のどん底のブルースの中では、一部歌詞を変えて、なんと拉致された人たちのことを歌ったりしていました。誰もそんな歌や話を聴きたくてライブに来てる訳じゃないのに、3万人(?)の客を前に、歌わなければならないと桑田さんが考え、聞かせる歌に説得力があったというよりも、単なる個人ではないスーパースター桑田佳祐がもつ影響力なども意識しつつ、3万人(ツアー全体では数十万人)に訴えるという姿勢に、桑田さんがスーパースターとして背負っているプレッシャーみたいなものが見え隠れして、聞きながらそのあたりに思いをはせると、思わず落涙。 コンサートはこのあとからいつものクライマックス大盛り上がり大会に突入。といっても若干ストイックで欲求不満の感じも‥‥。むかしの、ロコモーションとかビッグスターブルースとかミスブランニューデイとかを連ちゃんでやってたころと比べると明らかに違う。ラストの、質量とエネルギー‥とかは派手な特効とか演出で思い切り盛り上げていたけど、えっこれで終り?とか思いつつアンコールへ。 しかしその疑問もアンコールに入ると氷解。アンコールは夏の日の少年、可愛いミーナ、波乗りジョニー、誰かの風のあとと、メジャーな曲のオンパレード。照明などの演出もあまりなく、さながら『みんなで歌おう大会』といった感じ。本編の後半、暗い重いアルバム“Rock And Roll Hero”の雰囲気そのままに引っ張っといて(といっても盛り上がるんだけど)、アンコールでやっぱりみんな幸せにしてしまう、という小憎らしいような演出でした。現場で聞いてるとそれがよくわかるので、会場も盛り上がる盛り上がる。波乗りジョニーなんか、ドーム全体3万人が隅から隅までノッテマス、という感じで、私も客席全体を見渡して口があんぐり、こりゃ壮観だわ、という状態でした。 そしてアンコールラストが祭りのあと。ここでまた痛く感動して、この日二度目の落涙となったのでした。 こうして思い出してもうきうきしてくるような余韻がまだ残っていて、今度このツアーがDVDで出るということなのでこれまた大変めでたいことです。長い間サザンを聞いててよかったなというか、数えると多分32か33回目のサザン/桑田ライブだったけど、最近ではそうめったにおがめなくなったこともあって、長い歴史の中でも忘れがたい、非常に重要なライブとなりました。 おしまい

1 HOLD ON(It's alright)
2 或る日路上で
3 地下室のメロディ
MC
4 鏡
5 しゃアない節
6 エロスで殺して~ROCK ON
7 哀しみのプリズナ
8 路傍の家にて
9 スキップビート
10 悲しい気持ち~Just A Man In Love
11 月
12 白い恋人達
MC
13 Blue Monday
14 東京ジプシーローズ
15 東京
16 影法師
MC
17 どん底のブルース
18 真夜中のダンディー
19 ROCK AND ROLL HERO
20 JAIL~奇妙な果実
21 Blue~こんな夜には踊れない
22 ハートに無礼美人
23 質量とエネルギーの等価性
(アンコール)
24 夏の日の少年
25 可愛いミーナ
26 波乗りジョニー
27 誰かの風の跡
28 祭りのあと