サザンオールスターズ「葡萄」プレミア試聴会-2015.3.15

サザンのニューアルバム「葡萄」発売前に全国の映画館で「タダで!」全曲聴かせてくれるというイベント。ローソンチケットで抽選というシステムで、見事当選。※外れた人はいるのか?我が山口県ではイオンシネマ防府で開催。

映画館のスクリーンに向かってただひたすら音楽を聴くという稀有な体験。曲だけじゃもったいないので、なんかPVとかイメージ映像とか流すのかと思ったら、もともとPVが公開されている曲はPVが曲と一緒に流れたが、それ以外は本当に黒いスクリーンに歌詞が白い文字で映し出されるのみ。これは、「黙って聴け!」という意味だろう。

全16曲のうち大部分は桑田さんのラジオで既に聴いていたので、初めて聴く曲は3曲だけだった。ただただスクリーンに向かって聴くだけというのは、実は結構退屈なんじゃないかと心配したが、全くの杞憂に終わった。
なんと濃密な時間。久しぶりに全神経が曲へ向かっていくような感覚を覚えた。
最近はipodiphoneで、ヘッドフォン経由で音楽を聴くことが多いが、ちゃんとしたオーディオシステムで大音量で聴いてみたいアルバム。

アルバムの中身はいっそう深みを増したサザンの、桑田佳祐の新境地か。ポップミュージックが時代を映す鏡であるなら、あのお気楽だったサザンから「時代」を代表するバンドへ成長したサザンの最も強いコミットメントだと感じた。
これほどのメッセージを、自らの影響力の強さを自覚しながら発しようとする桑田さんの勇気に感動。またこれまでにない赤裸々な桑田佳祐を感じることもできた。
感涙の70分間。