嘉門雄三&VICTOR WHEELS LIVE!/サザン40周年記念勝手に全曲レビュー

嘉門雄三&VICTOR WHEELS LIVE!

ソロアルバム 1982.03.02 桑田佳祐26歳 ※廃盤

ちょっと番外編。

82年の1月だったと思うが、当時大阪の某私立大に通っていた自分は、ある日大阪・梅田の「東通り商店街」のライブハウス(確か「バラード」という名前だったような)の前を通りがかって驚いた。そこには小さなチラシが貼ってあって「桑田佳祐バンド!」という告知が!確か前年の「そちらにおうかがいしても~」ツアーの告知に出ていた桑田さんのモノクロ写真が使われていた。何のことかもよくわからずにとにかくチケットを買って、その数日後か1週間後くらいのライブに参戦。

後にも先にもライブハウスで桑田さんを観るのは初めての経験で、席もあってないようなものだし、後半はぐちゃぐちゃになって、ホントに目の前に桑田さんがいて、手が届きそうなくらい。おそらく人生で最も桑田さんに接近した時間だった。

ライブの内容はほぼ当時の洋楽のカバーで、知らない曲もいっぱいあって、なんでサザンの曲をやらないの?ってちょっと不思議だったけど、ビートルズやビリージョエルなど自分が大好きな曲もいっぱいあって、まあインパクトが強くて楽しい時間だった。

それが!何か月か経ってこのアルバムを友人Cから教えてもらった時、あ!あのライブだ!と気づいた。こちらのレコードは東京・渋谷の「エッグマン」で「嘉門雄三」という仮名で実施。大阪では桑田佳祐で実施、という違いはあったが、曲はたぶんほぼ同じだった。アルバムに収録されていなくて、ライブで聴いた曲はホール&オーツの「プライベート・アイズ」とかリトル・リチャードの「ジェニジェニ」とか。

バンドのメンバー構成から見ても、青学の「ベターデイズ」つながりの友人たちと、学生の頃みたいに好きな洋楽をカバーしてみた、という完全に学生の遊びのノリでやっただけなんだろう。それがレコードとして残っていて、しかも聴きごたえがあって楽しい。今でも十分価値のあるレコード。外国の曲はいろいろ版権とかややこしいらしいけど、できれば廃盤のままじゃなくて再発売してもいいのでは?と思ってしまう。