稲村ジェーン/サザン40周年記念勝手に全曲レビュー

01. 稲村ジェーン

アルバムのタイトル曲。音楽的にこのアルバムのテーマとなっている「スパニッシュ」音楽で表現している。

「スパニッシュ」とか「フラメンコ」とかあまり詳しくないけど、ほぼ本場のフラメンコギターと遜色ないような出来栄えではないか?ジプシーの憂い、哀しみ、そういうものを表現したのが「フラメンコ」ならば、そのような叙情性はよく出ていると思う。激しく弾き鳴らすフラメンコギターとその横で踊る女性ダンサーの光景が目に浮かぶよう。

問題はなぜそれが「稲村ジェーン」の舞台となる60年代の湘南につながるのか?一説によると、当時は日本で人気のある海外の音楽はラテン音楽が主流で、その影響を受けた歌謡曲もラテンをベースにしていた(ラテン歌謡ってよく聞く)が、この頃からそれがロックにとって代わるようになったのだとか。映画の中でもビートルズの来日のことがセリフに出てくる(この曲の後にちらっと出てくる)。そのあたりの文化的な背景とか、結構深いかもしれない。