ピースとハイライト/サザン40周年記念勝手に全曲レビュー

ピースとハイライト

2013.08.07 桑田佳祐56歳

54枚目のシングル

2013年6月25日。サザンの35回目のデビュー記念日。何の前触れもなく、サザン活動再開!がリリースされた!その日の朝の情報番組はこのニュース一色。ちょうど歯磨きしていた自分はこの情報を知って腰が抜けそうになった。また同時に友達から「サザン復活おめでとう!」のLINE。その時テレビで流れていたのがこの曲。「希望の苗を植えていこうよ 地上に愛を育てようよ 未来に平和の花咲くまではBlue」涙があふれた。

正直自分の観測ではサザン復活があるとは考えられなかったし、あるとしてもこんなに早いとは思わなかった。※5年というブランクは決して短くはないけど。

サザン復活の事情には、やはり桑田さん自身の闘病と復活、そしてあの大震災があったからだと聞く。桑田さんは2011年に被災地宮城でライブを行ったが、あれ以来ずっと東北に思いを寄せてきた。ソロとしての復活の地に宮城を選び、今度はサザンとして訪れたいと考えたとしても不思議ではないだろう。

そしてその復活の狼煙となったのがこの曲。ブラスをフィーチャーした力強いイントロ。日本の「IMAGINE」ともいえる、愛と平和への願いにあふれた歌詞。ピースとハイライトとはタバコの銘柄だけど、桑田さんは「ピース(平和)とホープ(希望)」としたかったのではないか。それではあまりにもベタなので、自分が以前吸っていた「ハイライト」に変えたのは照れ隠しか。

歌詞では近隣アジア諸国との微妙な関係を歌っていて、賛否両論を巻き起こすのは必至だが、これを2014年の紅白で歌って見せる度胸を見せた。あれ以来この曲はサザンを代表する名曲になったといってもいい。