サイテーのワル/サザン40周年記念勝手に全曲レビュー

08. サイテーのワル

テクノロジーを活用しまくったハードロック。アルバムの中にたいてい1曲はこういうのが入っている。グイグイ引き込まれる迫力がある。

Tigerのちょっとエスニックなスキャットが入っていたり、桑田さんのボーカルにもエフェクトをかけてみたり、敢えてリズムのパターンを崩した不規則なブレイクを入れてみたりとなかなか凝ったつくりになっている。

歌詞は現代の「炎上社会」「血祭り社会」をアイロニカルに歌っている。インターネット上であることないこと真偽もわからない情報が拡散され信じられて、誰かが一方的に悪者になる、という現代の一種の病理を桑田さんは訴えようとしているのだろう。