星降る夜のHARLOT/サザン40周年記念勝手に全曲レビュー

04. 星降る夜のHARLOT

レゲエの名曲。インパクトの強いイントロ。憂いをたたえたメロディ。装飾を排したアレンジ。意表をつく曲の進行。桑田さんのボーカルもメンバーの演奏も素晴らしい。中でもヒロシさんのドラムとムクちゃんのペースには目を見張る。

歌詞はいわゆる売春婦を歌っていて、タイトルのHARLOTとはそういう職業の人を指す。「赤い炎の女」ではレズビアン、「かしの樹の下で」では中国残留孤児、そしてこの曲と、歌詞のテーマもかなり難しい問題を取り上げるようになっている。以前は「歌詞はメロディに乗れば意味はどうでもいい」と発言していたが、歌詞の面でも新しいフィールドに挑戦しようとしている姿勢の表れかもしれない。

ライブではこの年の「私は騙された」ツアーと翌年の「やっぱりアイツはクロだった!」ツアーくらいでしか演奏されていない。「クロだった!」ツアーの演奏は特に素晴らしかった。