01. 悲しみのプリズナー
何度も書くけど、この頃の桑田さんはスティングを意識していた。この曲は、個人的にスティングのセカンド・ソロアルバム“Nothing Like The Sun”(87年発表)の1曲目“Lazarus Heart”の影響を受けてると思う。
曲調はちょっと陰影があり、タイトルからして哀しげで、明らかに以前のサザンとは違うイメージ。
KUWATA BANDがかなり強いキャラで攻めていただけに、桑田佳祐ソロとなるとどんなのが出てくるのか?という期待に対し、先行シングル「悲しい気持ち」に続くこのアルバムは曲作り・音作りは思ったよりオーソドックスな印象を受けたのを覚えている。
2007年の桑田さんソロライブ「呼び捨てにしていいですか?」のオープニングを飾る曲となったが、このライブでは始まり方が全く違っていて、静かに始まりだんだんとオリジナルに近いイメージになっていくアレンジ。あとで気付いたが、この始まり方は、プリンスの“Purple Rain”にそっくりだった。