KEISUKE KUWATA /サザン40周年記念勝手に全曲レビュー

KEISUKE KUWATA 

1988.07.05 桑田佳祐ソロアルバム

考えてみたら、サザン活動再開のシングル「みんなのうた」よりこちらの方が発売はあとだった。

記念すべき桑田さんのファーストソロアルバム。今聴いてもとても30年前のアルバムとは思えないほど瑞々しい曲が多い。小林武史氏をプロデューサー/アレンジャーに迎え、これまでのサザンの作品以上に時間をかけて制作された。その甲斐あって珠玉のポップソングばかりの名作となった。桑田さんは何かのインタビューで「自分は素材で小林君が料理人」みたいなことを言ってた。それだけこの当時は小林さんに頼っていたということか。以後、サザンでもソロでも、桑田さんはこうしたパートナーを求めるようになり、そのパートナーの志向が作品に強く反映されるようになる。

歌詞の世界ではサザンの作品に比べて内省的なものが多いのがソロ作品の特徴だけど、この作品からその傾向は始まっている。曲作り、音作り、歌詞作り、いろんな点でターニングポイントになった作品ではないか?

って色々言うけど、そんな難しいことを考えるのはやめよう。シンプルに、ふつうに思う存分楽しめばいい。つまりそういうアルバム。