Missing Persons/サザン40周年記念勝手に全曲レビュー

04. Missing Persons

70年代くらいのトラディショナルなハードロックを思わせるサウンド。これだけさらっと聴いていたら、我々オヤジ年代の洋楽ファンは懐かしくノレるところだが、ここで歌われているのはなんと北朝鮮に拉致された人々のこと。

その目線は政治的というよりも、より彼等彼女等を日本で待つ家族達に寄り添っている。

以前なら社会的・政治的な問題を歌う場合も風刺的に歌うことが多かったが、この頃はこうしてより当事者や苦しんでいる人たちに近い視線で歌うことが増えている。特にこの問題については、2002年のソロライブ(けいすけさん、いろいろと大変ねぇ)でMCで取り上げたり曲を替え歌で歌ったりしていたので、桑田さんも特に関心が高いのだろうが、エンターテイメントの一つとしてのポップ・ミュージックでこれを取り上げるにはかなりの覚悟や勇気がいるのではないか。

歌い手という立場で桑田さんが世の中とどう関わろうとしているのか、がちょっと推測できるような曲。