ライブレポート【ネタバレ注意!】サザンオールスターズLIVE TOUR 2019〝キミは見てくれが悪いんだからアホ丸出しでマイクを握ってろ!!”だと!?ふざけるな!!2019.05.18-05.19福岡ヤフオクドーム(2)
ここまで20曲だが、まだまだ中盤!あまりメジャーとは言えない、やや重苦しいムードでライブは進んできたが、ここから雰囲気は一変!
21. 当たって砕けろ
22. 東京シャッフル
23. DJコービーの伝説
24. わすれじのレイドバック
25. 思い過ごしも恋のうち
ガラッと雰囲気が変わり、スクリーンにはカラフルな「SOUTHERN ALL STARS」の文字が浮かび、関口ムクちゃんのベースはモータウンぽいリズムを刻む。前のパートの重苦しい雰囲気から一気に明るくて楽しい雰囲気に。しかも曲は滅多にライブでやらない「当たって砕けろ」!今回始めて、デビューアルバム「熱い胸さわぎ」からの曲。この構成が桑田さんの「大いなる裏切り」であり、このギャップがあまりにも大きくて、会場の客もここまではやや戸惑いがちだったのが、ようやく「普通に」ノリノリになってくる。とにかくここからの盛り上がりは尋常じゃない。この曲の♪Wooo, Wanted!なんてフレーズも楽しくってしょうがない。
「当たって砕けろ」から切れ目なしに「東京シャッフル」へ。テンポよく明るい曲が続く。「D.J.コービー」の前はあの「ベストヒットUSA」のテーマソングが流れ、スクリーンに小林克也氏が登場。往時を彷彿とさせるDJぶりで“The Legend of D.J. Koby”と紹介されてこの曲がスタート!リアルD.J.コービーの登場に会場は大盛り上がり!こんなストレートなロックンロールもこのライブではこれが初めてで、ここもひとつのハイライトになった。小林克也氏の映像は、曲の間も、終わってからも続き、最後は“See you next week.”というお決まりのフレーズで締め。
さらにさらに!次の「わすれじのレイドバック」の感動は忘れられない。レコードではイントロはふわっとした始まり方だけど、同じメロディながらここではバスドラムなんかが入ってインパクトの強い、感動的なイントロになっていた。しっとり聴かせるというより、レコードよりわずかにテンポが早くてちょっとリズミカルな感じ。映像では初期のサザンの写真がモノクロで映し出されてなんとも言えず感動的。昔のことを思い出して、っていうのもあるけど純粋に今ここで聴いているこの曲の素晴らしさに感動して、ここは思わず落涙。この曲のメロディはホントに最高。最後の♪ラララ~ララ~ララというパートでは両手を大きく広げて左右にウェーブ。桑田さんもこの時はアコースティックギターから手を放して、また楽器を持っていないTigerやODYのコーラス陣も、そして広いドームの観客全体が。圧巻。レコードではここの歌詞は“Everything is alright now. I believe in you just forever.”とかだけど、ここは「一人じゃ泣いたって情けないまで」「ひと夜の恋なんて夢見てるようで」と来て、最後は「ひとりひとりを抱きしめたいのさ」そして「Oh, Oh, Oh, Oh~」で終わり。感動しかない。このパターンは25周年ライブでもあったけど、あの時はメドレーのラスト。今回はフルコーラス。この曲をフルコーラス演奏したのって、いつぞやの年越しライブを映像で観たことあるけど、ほんとに久しぶりじゃないだろうか?
初日にスタンドから観てた時、「レイドバック」の途中でステージ下にぞろぞろと10人くらいのスタッフが集合して中央付近に進んでいくのが見えた。「もしや?」と思ったら、果たしてこれは「思い過ごしも恋のうち」のイントロでチープな紙テープをステージに放り投げる人たちだった!このチープ感は明らかにデビュー当時を意識したものだろう。「レイドバック」の感動のあとだけに「思い過ごし」のイントロでは会場は爆発したと言ってもいいくらいの盛り上がり!ステージのメンバーも含めて全員がノリノリ。サビの部分ではみんなで両手を前後に振るのがお決まりになったようだ。「当たって砕けろ」からのこのコーナーは78年、83年、82年、80年、79年ととにかくデビューの頃の初期の曲を集中投下していて、しかもストレートに心や身体に響く曲ばかりなので、まあ盛り上がる盛り上がる。間奏のギターは桑田さんと誠さんのツインで向いあうようにして弾いていた。こういうシーンもライブの中で毎回1度はあるけど、二人の息の合ったプレイも40年以上の年月を超えたもの、と思うと感慨深い。「思い過ごし」は今回一番盛り上がった曲のひとつかもしれない。
26. はっぴいえんど
27. シュラバラバンバ〜VENUS~恋の季節
28. マチルダベイビー
29. ミスブランニューデイ
30. イエローマン
31. マンピーのGスポット
ここでまた雰囲気が変わって2015年の「はっぴいえんど」。これはまた人気曲。ここで意外だったのは、映像は何もなくて(!)桑田さんはここまでギターを持っていたのが手ぶらになってハンドマイクでステージ両サイドを移動しながら隅っこのファンに手を振り、「ありがとね」と声をかけながら歌っていた。1番では上手(ステージ向かって右側)、2番では下手(同左側)へ。このリラックスした感じと、曲の持つ「仲間」とか「大切な人」を思う気持ちがまた感動を誘う。またライブでいつも思うけど間奏のバンドアンサンブルが最高。この辺になるともう夢うつつ状態。
たいていのサザンのライブでは、後半の盛り上がりに入る前はバラードでしっかり感動させて、というパターンが多いけど、そうじゃないこともある。今回はそのパターン。「はっぴいえんど」から「シュラバ★ラ★バンバ」へ。この曲ではまさに90年代!のジュリアナ風の衣装と扇子で飾ったダンサーが現れて、桑田さんも扇子を持って、サビではジュリアナ風に頭の上で扇子を振る。お客もそれを真似して大盛り上がり。また、2番のサビから少しキーが上がるところで曲調が変わった。なんか聞いたことある曲だなぁと思ったら、これは確か80年代に流行ったBananaramaの“VENUS”だ!♪I'm Your Venus, I'm Your Fire, Your Desire.というヤツ。ただし歌まではいかず、イントロだけだったので気付いた人は少なかったかも?そしてそこからさらに曲が変わって、♪忘れられないの あの人が好きよ 青いシャツ着てさ 海を見てたわ・・・ピンキーとキラーズの「恋の季節」!昭和の歌謡曲!シュラバ★ラ★バンバにこれをぶっこんでくるとはビックリ!そしてまたシュラバ★ラ★バンバのサビに戻って大盛り上がり♪この曲はもっとライブでやって欲しい!
ここからは最後の怒涛の連チャンノリノリコーナーへ。「マチルダBABY」はいつもの通り。炎の玉(これ広いドームの中でもあの熱が伝わってくるから凄い)と爆竹の特効、「HEY!HEY!」というシャウト、これぞサザンのライブ、という熱気はこの曲を最初にライブで聴いた83年から変わらない。当時は特効はなかったけど。
「マチルダ」「ミス・ブランニュー・デイ」が続くパターンはよくある気がするけど、何度聴いても、「ブランニュー・デイ」のイントロが始まった時の盛り上がりは凄い!「マチルダ」もそうだけど、この辺りは偉大なる予定調和というか、これがないと始まらないというか、新鮮さや意外性は全くなくて毎回同じパターンなんだけど、毎回必ず自分の中でグッとくるものがある。またこの曲もライブが真骨頂だろう。毎回違う間奏は、昨年の「40周年キックオフ」「Rock In Japan Fes」以来のちょっとハードなバージョン。
たたみかけるように「イエローマン」のイントロ!そしてあの謎の黒マントの仮面男が登場!この男こそがイエローマンだったんだ!途中メンバー紹介やムクちゃんのダンスのコーナーはここの伏線だったということがようやくわかる。この手法は2017年の「がらくた」ツアーでの「ヨシ子さん」(途中で謎の映像が流れて後半でヨシ子さん登場)以来か。ステージ上はイエローマンやら水着の女性ダンサーやらが入り乱れて大騒ぎ。会場大盛り上がり。🎵Tururururu〜ではみんなで両手を波のように動かすイエローマンポーズ。もう楽しくって仕方がない!
そして間髪を入れず重いベース音がリズムを刻む。「マンピーのGスポット」へ!今回もマンピーヅラは「マイクを握ってろ!」バージョンだが、より進化してなんとなく男のイチモツを思わせるマイクを赤いマニキュアの手が握ってるというデザイン。なんか旗が立ってるなと思ったら「福岡好いとうよ」というメッセージだった!もうこの辺はとても冷静ではいられなくて、記憶も定かでないくらい。パンツを頭からかぶった男のダンサーがたくさん出てきて、桑田さんを挟んで桑田さんが困ってるという設定。これは昨年の「ROCK IN JAPAN」以来のパターン。盛り上げるだけ盛り上げて、曲が終わると、突然寂しげなメロディで「パンツを頭に被ったら、勉強ができなくなっちゃうよ」とか「お化けに会っちゃうよ」という桑田さんのおかしな歌が流れ(これはライブではなくて音源だった)、ダンサーが我に返って床に落ちたパンツを拾ってすごすごと寂しそうに引き上げる、という設定。「マンピー」でバーンと盛り上げながらなんとなく盛り下がって本編終了という、ワザと中途半端なままでアンコールへ。
でも客はみんな疲れ切っていて(メンバーはいつまでも若いけど、ファンはやはり高齢化の波には逆らえない?)、みんな座り込んで拍手や手拍子をする元気もない。ウェーブも起きない。
それでもサザンは再び出てきてくれる!
いつものようにメンバー、サポートメンバーみんなツアーTシャツを着て。でも桑田さんだけはツアーTシャツではなくて、また違うTシャツを着ていた。
32. I AM YOUR SINGER
33. LOVE AFFAIR〜秘密のデート
34. 栄光の男
35. 勝手にシンドバッド
36. 旅姿六人衆
「I AM YOUR SINGER」はやっぱり感動的な曲で、あの2008年の「大感謝祭」(無期限活動休止ライブ)以来、この曲がライブで聴けるとは思っていなかったので感動。桑田さんはここでもステージを上手から下手へと動き回り、会場全体に手を振りながらこの曲のメッセージをリスナーひとりひとりに伝えようとするかのように歌う。終盤に「太陽が沈むのをOh, Oh, Let's sing along. 止めて」という歌詞があるが、まさに「ここで時間を止めて!」という心情だった。
そしてこの後がプチ・サプライズ!4月に聴いた広島ではこのあとは「栄光の男」だったが、福岡ではここで港を思わせる汽笛の音などが・・・あれ?広島と変わってる?と思ったらやはり「Love Affair~秘密のデート」だった!順番が変わってる!この曲はサザンの全楽曲の中でも有数の人気曲だしライブの定番曲なので、ここは「みんなで歌おうコーナー」という感じ。「ボウリング場でカッコつけて」というところがこれまでよりも強調されていて、早くからボウリングのピンが大きく映像で映し出されていた。最後のコーラス部分では“The night we met I needed you so.”というザ・ロネッツの名曲“Be My Baby”の一節を取り入れていた。フィル・スペクターのウォール・オブ・サウンドつながりのリスペクトだろうか。こんな細かなこだわりもファンとしてはすごくうれしい。
そして長嶋茂雄さんのあの有名な映像「我が巨人軍は永久に不滅です!」から「栄光の男」。1974年の大学生桑田佳祐もこの映像を見て、2013年になってこの曲が誕生した。広島の時とは「Love Affair」と順番が逆になっている。もう残り少ないし、個人的に大切な曲なのでここも食い入るように聴く。2番からは映像は「平成の栄光の男」イチローの映像に変わる。この曲はいつものように桑田さんはアコースティックギターを抱えて歌う。「終わりなき旅路よ明日天気にしておくれ」。
この後は広島同様「ロックンロールスーパーマン」を期待したが、あれ?様子が違う。
毛ガニがおもむろに「はじめまして!パーカッションの毛ガニです!」と語り始めた。*毛ガニはメンバー紹介でスルーされて紹介してもらってない… 「でも桑田!酷くない!?僕を無視するなんて!僕だって、サザンが大好きなんだ!!」そして毛ガニがリズムを刻み始めた!
!!!あ!!!これは!?まさかの!?
桑田さんが「Oh Yeah〜!」と客を煽り始める!
なんと禁断の(?)「勝手にシンドバッド」!!
あの紅白歌合戦のあとだけにもともと今回のツアーでは絶対やると思ってたけど、広島では演奏されなかったのが凄く意外で、それはそれで桑田さんのある種の「裏切り」〜シンドバッドはなくてもファンを楽しませてやる!というこだわり、決意の表れなのだろうと解釈していた。それが、5月4日放送の「夜遊び」で、ライブ後のファンのアンケートを読んでいて、「あの部分は××と同じでしたね。」という指摘があったそう。実はそこは桑田さんも気にしていたところらしく、痛いところを突かれたらしい。それで「今回は絶対やらないと決めていた曲を引っ張り出した」と、ライブの内容、構成を途中で変えたことを示唆していた。たしかに、「Love Affair」〜「ロックンロールスーパーマン」という流れは昨年の「40周年キックオフライブ」(NHKホール)のアンコールと同じで自分も気にはなっていた。だから今回「Love Affair」と「栄光の男」の順番を変えてきたのかと思ったし、もしかして別の曲の投入があるのか?とは思ったが、まさか2005年の発表以来どんなライブでも必ず演奏してきた「ロックンロールスーパーマン」を外すとは思わなかった!さらにまさか「勝手にシンドバッド」が入るとは!
でも個人的には、また会場全体としても、ここは超超ビッグサプライズで、最大の盛り上がりとなった。🎵ラララーラララで銀打ちテープがバーン!あの紅白の印象があるだけに、ここで聴く「シンドバッド」は最高!!
いよいよ最後の曲がやってきた。短いMCの後で「最後の曲を聴いてください」と言って始まった「旅姿六人衆」。映像には「旅姿四十周年」と表示された。サザンは今六人衆ではないからだろうか?ファンの方を指差しながら「お前が目の前にいるならいい」と歌われるとこっちも涙を堪えられなくなる。「華やかな者の影で今 動く男達」は「〜動く仲間達」(今は女性スタッフも多いのだろう)、「Mr. Suizuらがいてくれたら」は「Mr. Nanyaさんらが〜」(現在の舞台監督)へ変えて歌っていた。ラストの🎵ラララーという“Hey Jude”を思わせるコーラスはみんなで両手を広げて大きくウェーブさせる。もう一度最後に桑田さんのボーカルだけで🎵お前が目の前に〜と歌い、最後は🎵福岡でまたやろうね みんな元気でまた逢おうね 福岡でまたやろうね〜 みたいなエンディング。ここのメロディは「20周年渚園ライブ」のラストで演奏した時に「Do you remember love is forever ?」と歌っていたのと同じメロディ。なんとも言えない感動的なエンディングだった。
終わっていく寂しさ、圧倒的なパワーやエネルギーをもらった興奮、感謝、いろんな感動が渦巻いているけど顔はひたすら笑顔になってる。
エンディングはいつものように簡単なメンバー紹介とともにみんなステージ前方に整列(ここでも毛ガニはスルーされていた)してご挨拶。いつもはサザンの最新曲がBGMとして流れるが、今回は茅ヶ崎の大先輩、尾崎紀世彦の「また逢う日まで」。サポートメンバーやダンサーは退場してサザンの5人だけで再びステージを端から端まで移動して挨拶。いつものように手厚いエンディングだった。最後は「福岡バンザーイ!」と万歳三唱で終了。
考えてみるといつもにも増してダイナミックな構成だけど凄いパワーを感じ、エネルギーをもらったライブだった。ファンの顔ぶれもかなり年齢が上がってるのがわかるけど、こんなオジサンやオバサンが派手なツアーTシャツを着て群がるというのがよくわかる。今このライブを形容するのに一番しっくり来る表現は「愛と生命力」という感じかな?
2日間で計7時間。ずっと笑顔でいられるこんな時間って間違いなく他にない。
ライブレポート【ネタバレ注意!】サザンオールスターズLIVE TOUR 2019〝キミは見てくれが悪いんだからアホ丸出しでマイクを握ってろ!!”だと!?ふざけるな!!2019.05.18-05.19福岡ヤフオクドーム(1)
福岡ヤフオクドーム公演に2日連続で参戦。席は1日目はスタンド左側前方。野球でいうと左翼ポール付近で、前ではあるがステージ真横に近く、ステージのスクリーン等は見えない。音もあまり良くなかった。2日目はアリーナBブロックの5列目、最前列から数えて25列目。やや左寄りだけどここは素晴らしい神席だった。桑田さんはじめメンバーみんながよく見えて、演出もよくわかるし、音響も良かった。
初日は開演前ウェーブが湧き起こってスタンドまで回ってきていた。
01. 東京VICTORY
02. 壮年JUMP
03. 希望の轍
ステージは全体に大きな白いジョーゼットで覆われていて、開演時はそれをスクリーンとして時計が回る映像が映し出され、1978(サザンがデビューした年)から1979 1980 1981と次々と数字が映し出されて年月の移り変わりをイメージさせる。2019で映像が決まると、今度はサザンのメンバーのシルエットが。会場大歓声!そして♫Oh oh oh〜という「東京VICTORY」のコーラスが!「時を駆けるよTime goes round」で桑田さん1人のシルエットに。そして、「それ行けGet the chance !」でジョーゼットがスーッと落ちて、ステージ上のみんなが姿を現わす!桑田さんはアコースティックギターを弾きながら!会場はいきなりの「東京VICTORY」という選曲とこのオープニング演出でいきなり興奮と熱狂は頂点に!
Oh oh oh〜というコーラスも、Hey! Hey!で拳を突き上げながらのシャウトも、早くも会場一体となってすごい盛り上がり。“TOKIO the world is ONE!”のところはもちろん“FUKUOKA the world is ONE!”に!Hey! Hey!のパートはレコーディングバージョンより少し長かった。
1曲終わると「ありがとう!」と桑田さん。今回とにかく殆どの曲で、終わるごとに「ありがとう!」と言ってたのが印象的だった。
桑田さんのいでたちは赤いTシャツに白いジャージーのようなパンツ。靴はアディダス。髪型はリーゼントでバッチリ決めていた。
「壮年JUMP」は2番の歌詞を変えた40周年バージョン。「アイドル、アイドル(アイドル!)」というコーラスや「シャワッシュワ」というところの会場の反応などで、この曲がファンに人気があるのがよくわかる。
「希望の轍」が始まる前にはえぼし岩の空撮(ドローン)映像とともにブラスセクションによるちょっとした前振りがあった。この曲は新鮮さはないがライブで聴くといつも胸が締めつけられるような感動がある。2曲目もこの曲もエレクトリックギターを弾きながら歌う。この曲をギターを持って、というのはかなり珍しい?サビの後半Oh my, oh yeah!というところだったか、強烈なシャウトを聞かせていた。もちろん2番のサビ前のBaby Love!も。
短いMCのあと次のパートへ。
04. 闘う戦士達へ愛を込めて
05. SAUDAGE〜真冬の蜃気楼
06. 彩
07. 神の島遥か国
08. 青春番外地
09. 欲しくて欲しくてたまらない
10. Moonlight Lover
11. 赤い炎の女
12. 北鎌倉の思い出
3曲めまではメジャーな曲、新しい曲で、ガッツリ我々観衆の心を掴み、ここからは徐々に熱狂からリラックスへと落ち着かせていく。
「闘う戦士(もの)達へ愛を込めて」はほぼレコーディングバージョンと同じイメージ。ここまでは元気のいい曲で来て、次の「SAUDADE〜真冬の蜃気楼」でぐっと落ち着かせる。
ここからはシングルヒットやライブ定番曲は少なく、意外性のある曲が増えてくる。個人的には「彩〜Aja〜」が聴けたのが今回のライブの目玉の一つで、ここは食い入るように聴いた。広島では間奏のギターソロはエレクトリックだったと思うが、福岡ではオリジナルに近いイメージのアコースティックギターになってた。
「神の島遥か国」では三線の(実際はシンセサイザーか?)のインタールードがいかにも沖縄音楽というムードを高めていた。サビではいつものように大きく両手をウェーブさせるのが楽しい。
「青春番外地」も大好きな曲。ストーリー性のある歌詞に合わせて映画のような映像が曲のムードを盛り上げる。個人的に大好きな曲なのでこの曲を取り上げてくれたのが嬉しい。
「欲しくて欲しくてたまらない」は幅広い音程を行き来する激しいボーカルがたまらない。後半のジャズっぽいパートはオリジナルとかなり違ったアレンジになっていた。
「Moonlight lover」も人気曲で久しぶりの演奏。イントロが始まると大きくはないがさざめくような拍手が沸いていた。
だんだんと選曲が古くマニアックに。スパニッシュギターとフラメンコのような踊りがあってそのまま始まったのは「赤い炎の女」。ここでまた会場が弾ける。個人的には終盤の「シェキ!(Shake It! )」というブレイクが久しぶりでなんとも心地よかった!懐かしい!!
そして原坊の「北鎌倉の思い出」は原坊の透明感あふれる歌声と、桑田さんやタイガーの綺麗なハーモニーが印象的だった。
ここでいつものようにメンバー紹介。「絶倫チェリーボーイ」斎藤誠(g)、「顔面世界陸上」Tiger(cho)、「親友でラッパー」小田原ODY(cho)、「ラッパーではない」と否定するODYに桑田さんが「ラッパーだろ?」と言いながらタッパーや菜っ葉、やカッパを持ち出して迫る、みたいなギャグを見せたあと、ODYとTigerの息のあったラップを聴かせるという楽しい一幕もあった。野村萬斎と柴田恭兵のモノマネを見せた片山敦夫、ブラスはいつもの山本拓夫(sax)、福岡県飯塚市出身の吉田治(sax)、バツ4の菅坂雅彦ガチン(tp)。
サザンのメンバーは宮崎出身という事でジャイアンツの帽子をかぶって、子供の頃ジャイアンツのキャンプを見に行った思い出をホークスの本拠地ヤフオクドームでとうとうと語る松田弘。デビュー当時の福岡の屋台で元気をもらったという原坊。実はダンサーになりたいんだと初めて明かす関口ムクちゃん(後でわかるがこの話は伏線だった)。時間がないからとスルーされた毛ガニ(実はこれも伏線だった)。毛ガニ、原坊、ムクちゃんは最初それぞれにお面をつけて出てきた。毛ガニはSEKAI NO OWARIのピエロみたいな人、原坊は忍者ハットリ君、ムクちゃんはカールおじさん。あと、1人ずつ「ここで一句」もあってなかなか盛り沢山なメンバー紹介だった。
そしてメンバー紹介の間中ステージの片隅に謎の黒マントに仮面の男が。そしてメンバー紹介が終わると謎の笑い声を上げながら去っていった。謎だらけだけどこれも後でわかる伏線だった。
13. 古戦場で濡れん坊は昭和のヒーロー
14. ジャパネゲエ
15. 女神達への情歌
16. 慕情
ここからはさらにマニアックコーナー。
「古戦場で濡れん坊は昭和のヒーロー」は最近になって好きになった曲で、今聴くと凄く先進的な曲だとわかる。ザ・ポリスの影響か?「ジャパネゲエ」は発表当時からポリスの影響を感じさせていた。しかしこの辺はライブでは滅多にやらないし、よく知らないリスナーも多かったのでは?「女神達への情歌」はブルースっぽい曲調とビーチボーイズのようなコーラスの組み合わせが新鮮。広島で聴いた時より、後半のアレンジがど迫力で凄かった。今回のライブのヤマ場の一つ。
でもやっぱりこのコーナーの1番の感動は「慕情」。一音一音を丁寧に歌う桑田さんのボーカル、ピアノを中心としたシンプルな演奏、ステージ上からのシンプルな照明演出。あまりにも儚くてあまりにも美しい曲。今回最も印象に残った曲の一つというファンは多いのでは?1番が終わって2番が始まる間のつなぎがCDより少しだけ長くて、その間にさざめくように鳴る拍手が印象的だった。また曲の後半でスクリーンにはどことなく寂しく寄せては返す波打ち際の映像が流れていた。
17. 恋はスローにちょっとずつ(仮)
18. 行け!力道山
19. CRY 哀 CRY
20. HAIR
✳︎忘れられたBIG WAVEとムクちゃんハワイアンダンス
そして短いMC。このツアーの間に新曲をお客さんと一緒に育てていきたい、と紹介して「恋はスローにちょっとずつ(仮)。広島に続いて2度目3度目だったけど、曲が成長したのか、胸にズーンとしみるようなバラードになってた。覚えている歌詞は、「恋はスローにちょっとずつセピアに染まる」「I don’t cry もう泣かないさ 一人で生きるんだ」「君だけが夢に訪れる」「君だけが希望の光」恥ずかしながらちょっと涙が溢れた。もしシングルになったら、サザンとしては久しぶりのバラード。リリースが楽しみだ。
スクリーンにはモノクロのプロレスの映像が流れる。少しイントロがあっての「ゆけ!力道山」。この曲もライブで聴くとカッコいい!特に後半のブラスのパートは汗が飛び散るほど狭いライブハウスで聴く熱気ムンムンのリズム&ブルース!間奏のギターソロは桑田さん。後半で「Let me hear you say yeah! (Yeah!)聴かせてくれyeah!(Yeah!)」みたいなコール&レスポンスあり。
「CRY哀CRY」は90年代半ばのRADIOHEADバリのハードなロックに乗せて、恋に焦がれる狂おしいほどの想いを万葉ことばで表現しているが、珍しく歌詞に日本語なのに現代語訳がついていた。迫力と、歌詞の情念みたいなものに圧倒される。
そしてそこから切れ目なく「HAIR」につながるがこのあたりがライブのひとつのクライマックスだったと言っていい。
ここで「ちょっと休憩」コーナー?「忘れられたBIG WAVE」がライブではなく音源で流れ、ムクちゃんが男性ダンサー2名とダンスを披露。一瞬意味がわかないが、スクリーンには「ムクちゃんはダンサーになる夢を叶えている最中です」みたいなスーパーが。メンバー紹介の時に「ダンサーになりたい」と夢を語っていたのでそのことを指している。広島の時には確かこのスーパーはなかったと思うし、ここでようやく会場の来場者は理解したのではないか?
そしてこのつなぎで再び黒いマントの仮面男が登場。高らかに笑い声を上げながら去って行った。観客唖然。初日には「誰〜?」という声が会場から上がり、ウケていた。
次回へ続く。
【セットリスト注意!】サザンオールスターズLIVE TOUR2019「キミは見てくれが悪いんだからアホ丸出しでマイクを握ってろ!だと⁉︎ふざけるな‼︎ 5/18・19 福岡ヤフオクドーム
01. 東京VICTORY
02. 壮年JUMP
03. 希望の轍
MC
04. 闘う戦士達へ愛を込めて
05. SAUDAGE〜真冬の蜃気楼
06. 彩
07. 神の島遥か国
08. 青春番外地
09. 欲しくて欲しくてたまらない
10. Moonlight Lover
11. 赤い炎の女
12. 北鎌倉の思い出
MC メンバー紹介
13. 古戦場で濡れん坊は昭和のヒーロー
14. ジャパネゲエ
15. 女神達への情歌
16. 慕情
MC
17. 恋はスローにちょっとずつ
18. 行け!力道山
19. CRY 哀 CRY
20. HAIR
✳︎忘れられたBIG WAVEとムクちゃんハワイアンダンス
21. 当たって砕けろ
22. 東京シャッフル
23. DJコービーの伝説
24. わすれじのレイドバック
25. 思い過ごしも恋のうち
26. はっぴいえんど
27. シュラバラバンバ〜恋の季節
28. マチルダベイビー
29. ミスブランニューデイ
30. イエローマン
31. マンピーのGスポット
アンコール
32. I AM YOUR SINGER
33. LOVE AFFAIR〜秘密のデート
34. 栄光の男
35. 勝手にシンドバッド
36. 旅姿六人衆
LIVE REPORT【ネタばれ注意!】サザンオールスターズ LIVE TOUR 2019“キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!だと!?ふざけるな!!”広島(2)
ここでなぜか(最近こういうパターン多いけど)、ちょっと休憩的なコーナー。
「忘れられたBIG WAVE」が流れ始めるがこれはライブではなくどうやらレコーディング音源が流れているだけ。そしてダンサー数名がハワイアンダンスを踊り始める。さらになぜかその中に関口ムクちゃん一人が混じり、ほかのメンバーは全員ステージから居なくなってしまった。ここは短い休憩コーナーなのか?結局1曲分踊っていたと思う。
でも確か、ここでまた例の「黒いスーツの怪人」がうろうろしていたような。この時点はさっぱりわからないけど、あとでこのしかけの意味がわかる。このあたりは2017年の「がらくた」ツアーを思い出す。
そして、この曲と踊りが終わると、サザンのデビューの頃の映像が流れて、曲はなんと「当たって砕けろ」!このライブは本当に「なんと!」という選曲の多いこと!
M21. 当たって砕けろ
M22. 東京シャッフル
M23. D.J.コービーの伝説
M24. わすれじのレイドバック
M25. 思い過ごしも恋のうち
一気に時計の針をガーッと巻き戻して1970年代〜80年代初めへ!「当たって砕けろ」なんていつぞやの年越しライブで聴いた気がするけど、ほとんどライブではやらない曲。でもこの前のパートまで重い雰囲気の曲が多かっただけに、一気にライブの雰囲気が明るく!個人的にはレアな曲としては同じデビューアルバムなら「恋はお熱く」が聴きたかったけど。
「東京シャッフル」も発表当時1983年のライブと確か翌年のライブではやった記憶があるが、それ以来ではないか?「当たって砕けろ」で一気に明るくなって、そのままのムードでライブはノリノリに!
「D.J.コービー」が始まる前は、小林克也さんが映像に出てきて「ベストヒットU.S.A.」さながらのD.J.ぶりを発揮!ここでこの曲とわからない自分もアホだけど、この曲のイントロが始まって狂喜乱舞!この曲も何年ぶり?というくらい久しぶり。少なくとも個人的には82年の「ふらちなサザンの青年社会学」ツアー以来か?♪Let's Play Some Music・・・・・という間奏のフレーズを声を張り上げて歌えるのがうれしいい!最後の♪会えないこの夜はLonely lonely night というフレーズまでしっかり歌っていた。
実はこのあたり、流れの記憶があまりないのだけれど、「わすれじのレイドバック」は今回「もしかして聴けるかも」と期待していた1曲。「夜遊び」でかかっていたので期待してしまった。1980年の曲で、僕がサザンを聴き始めたまさにちょうどその頃の曲だけど、シングルで発売されたのにさっぱりヒットしなかったし、決して有名な曲ではないけど、自分にとっては非常に重要な曲のひとつで隠れた名曲だとずっと思っていた。まさか40年近くたってここで聴けるとは、期待しつつも正直思っていなかったので、ここは落涙。最後の♪ラララ~というフレーズは両手を大きくウェーブさせながら、感動なのかリラックスなのか、よくわからないけどとにかく身をゆだねるのみ。25周年ライブのDVDで観たように、歌詞を少し変えて「Everything is alright now・・・」という部分を「ひとりひとりを抱きしめたいのさ」と変えて歌っていた。今回のライブで最も印象に残った曲のひとつ。また今後いつ聴けるかわからないので、それを考えるとまた涙が出そう。
そして、「思い過ごしも恋のうち」。イントロでは、シングルのジャケットみたいに、紙テープが舞う演出。でもほんのちょっとで、なんだかこのチープ感がデビュー当時を彷彿させるような(^-^; この曲は事前のリリースにもあったので驚きはしなかったけど、もし知らなかったならめちゃびっくりしただろうなぁ。
M26. はっぴいえんど
ここまで40年~35年くらい前の曲が続いたけど、ここでまた最新(といっても4年前だけど)の「葡萄」の中の人気曲。この曲も新たなライブ定番曲になりつつある。個人的に最近特に好きな曲で、ここも去年の40周年キックオフライブ「ちょっとエッチなラララのおじさん」2015年の「おいしい葡萄の旅」を思い出しながら、また大切な仲間のことを考えながら聴いていた。
M27. シュラバ★ラ★バンバ
M28. マチルダBABY
M29. ミス・ブランニュー・デイ Miss Brand-new Day
M30. イエローマン
M31. マンピーのG☆スポット
正直、このあたりはもうわけがわからないのだけれど、このあたりの曲順ははっきりと覚えている。
「シュラバ★ラ★バンバ」!これもライブではあまり聴けない曲。最近では2008年の「大感謝祭」@日産スタジアム。これもビッグサプライズ!個人的には1992年の「歌う日本シリーズ」が忘れられない。これほどノレる曲もあまりないと思うんだけど、もっとライブでやってほしい!でもこの曲が聴けて幸せ!この曲でノレるのが超幸せ!
そして間髪いれず始まったのは「マチルダBABY」!炎の演出もいつも通りで、アリーナ真ん中のこちらの席まで熱が伝わってくる。前回のツアー「おいしい葡萄の旅」でも演奏された超定番曲だけど、この曲も1983年「綺麗」収録なので、なんだかんだもう36
経つんだなぁ。
続く「ミス・ブランニュー・デイ」!この2曲の連続はよくあるパターンで、もうサザンの必勝パターン。今回のライブは中盤めちゃレアな曲が多かっただけに、ここへきての定番曲はほっとすると同時にむしろ新鮮!ああサザンのライブだ!という感じ。会場の反応も、中盤はちょっと・・・・もあったけど、このあたりへくるともうお約束的なノリでいつもの大爆発。
「イエローマン」もライブでめちゃはじける曲。このライブで時々出てきた「黒いスーツの怪人」がここでも出てきて、あれはこの曲のための前振りだったんだ!」とようやく気付く。この演出は2016年桑田さんソロライブの「ヨシ子さん」に通じる感じがある。この曲は2005年の「みんなが好きです」ツアー以来かな?1999年の発売当初は売れなかったけど、ライブでの盛り上がりはサザンの曲の中でも有数。堂々と主役をはれる曲だと思う。
そして、イントロの♪ドン ドン ドンというベースの音ですぐにわかる。出た!「マンピー!」このインパクトの強すぎる曲は昨年の「ちょっとエッチなラララのおじさん」では演奏されなかったので、それだけでもなんか懐かしい気がする。今回のマンピーヅラはまた秀逸!「マイクを握ってろ!」ツアーにちなんで、ヅラのてっぺんで手でマイクを握っている!これが男のイチモツを握っているように見えるから笑える。またその両脇には丸いタマが二つ。お察しください。
まだまだ名残惜しいのだけれど、ここでやっぱりアンコールへ。
でもそれほど間を置かずに全メンバー再登場!
encore 1. I AM YOUR SINGER
encore 2. 栄光の男
encore 3. LOVE AFFAIR~秘密のデート
encore 4. ロックンロールスーパーマン
encore 5. 旅姿六人衆
アンコール1曲めはまた泣ける!「I AM YOUR SINGER」はあの、無期限活動停止を発表して行われた2008年の「大感謝祭」のために作られたような曲。当時桑田さんは「解散は絶対にしない」と言ってたけど、自分はもうサザンが観られる・聴けるのはこれが最後だと思っていたので、すごく思い入れのあるライブ。それだけに、うれしいけど再び復活したサザンはもうこの曲を演奏することはないのではないかと思っていた。でもこの曲は当時のいろんな注釈を別にして素晴らしいポップソングだし、名曲だと最近改めて感じる。ここで聴けたのは超サプライズであり超感動。
「栄光の男」は2013年の発表以来すべてのライブで演奏されている、今のサザンを代表する名曲であり超定番曲。この曲をここで再び聴けて本当に幸せだ。サザンと一緒に成長してきたファンにとってサザンの成長ぶりを証明するメチャメチャ重要な曲。イントロ~1番まではやはり長嶋茂雄さんの映像が流れていた。そして、もしや?と思ったが、2番ではこの春に現役引退したイチロー選手の映像が流れていた。そして3番の「満月が都会の・・・」では横浜の「みなとみらい地区(だと僕の弟は言った)」の満月の映像が。「恋人に出逢えたら陽の当たる場所へ出かけよう 命預けるように可愛いあの娘とネンネしな」
そして、去年の「ちょっとエッチなラララのおじさん」でもそうだったけど、ここで港の汽笛のSEが流れる。そう、桑田さんのソロライブなら「ダーリン」だけど、サザンならこの曲「LOVE AFFAIR~秘密のデート」!アンコールも3曲目。残り少ないのはわかっているし、考えてみればまだ聴きたい曲はいっぱいある・・・でもこの曲のリズム、メロディにとにかく身をゆだねる。前半の意表をつく選曲に比べて後半は胸を締め付けるような定番曲が続き、「ああサザンのライブだ!」と心からの幸せを感じる。とにかくメロディといいアレンジといい、せつない歌詞といい、奇跡と言っていいほどの完璧な曲。
ここで、斎藤まこっちゃんがギターソロを弾き始める。チャックベリーみたい。どうやらこれは・・・途中でタイガーと小田原オディのコーラスが入る・・・あ、これは♪Rock and Roll Musicだ!ということはRock and Rollつながりで・・・やっぱり「ロックンロールスーパーマン」だった!2005年の「みんなが好きです」ツアー以来すべてのライブで演奏されている超重要曲。♪ねえお日様どうかLet it shine のサビで大きく両手をウェーブさせる動作は会場の一体感が最高潮になる瞬間。いつも映像も凝っていて、サイケな感じでこの曲のイメージにピッタリだけど、今回はちょっとブラウン系の色調で抑えめだけど、やっぱりPOPでサイケでこの曲にピッタリ。最高に元気になれる曲。
アンコールもこれで4曲。長かった至福のライブもいよいよ終わりか。短いMCのあと驚きのピアノのイントロ。最後の最後でまた超サプライズ。「旅姿六人衆」。20周年の「渚園ライブ」でもこの曲がラストだったけど、サザンが「六人衆」でなくなってから、もうこの曲は演奏しないのかと思っていた。考えてみれば40周年というシチュエーションにもピッタリの曲。
でも、CD~レコードでも「ごめん、俺が悪かった」という桑田さんのセリフが入ってけど、ここでも、いったんイントロが始まってから、「ごめん、もう一回やらせてくれる?」とまさかのやり直し!これは偶然なのか?レコードの再現なのか?多分前者かな?
そして歌詞の「Mr.Suizuらが・・・」というところは現在の舞台監督になぞらえて「Mr.なんやさんらが・・・」と言い換えて歌っていた。そして「ヘイジュード」のような大団円。
終わってみれば、3時間30分。36曲という超絶のボリューム。そして感動。終わった直後は、「勝手にシンドバッド」がない「みんなのうた」がない「いとしのエリー」がない、「真夏の果実」がない「TSUNAMI」はやっぱりない。と定番曲が何曲も演奏されていないことに物足りなさを感じたりもしたのが本音。だけど少し時間が経つと、それを上回るほど今回レアな曲がたくさん聴けた喜びや感動に満たされた。
LIVE REPORT【ネタばれ注意!】サザンオールスターズ LIVE TOUR 2019“キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!だと!?ふざけるな!!”広島(1)
2019年4月4日(木) 広島サンプラザホール
通算サザン/桑田さん47回目のライブ参戦。平成に入って23回目。これで自分としては平成最後。広島はサザンとしては2015年以来、桑田さんソロも含めると2017年以来。広島サンプラザホールは1992年以来なんと27年ぶり。最近はもっぱら広島グリーンアリーナだけど今年はとれなかったのか?
席はアリーナのほぼど真ん中。ステージ全体が見渡せるし、音もよく聴こえていい席だった。
午後6時31分。開演前のアナウンスが終わり会場暗転。ステージ上には大きなカーテンのような幕が下りていて、それをスクリーンとして、1978年(サザンがデビューした年)から1979・1980・・・・・・・と、時計が回る映像とともに年月の過ぎ去る様子をイメージさせる映像。そして2019で映像が決まると、そこにサザンの5人の黒いシルエットがうかぶ。すでに会場は総立ち!大歓声!
注目のオープニング曲は、なんと「東京VICTORY」!
2018年「ちょっとエッチなラララのおじさん」→茅ヶ崎に背を向けて
2017年「がらくた」→しゃあない節
2016年「ヨシ子さんへの手紙」→悪戯されて
2015年「おいしい葡萄の旅」→Tarako
2014年「ひつじだよ!全員集合」→Big Star Blues
2013年「灼熱のマンピー」→海/YaYa~あの時代を忘れない
ここ最近のオープニング曲はこんな感じで、わりとゆったり始まるパターンが多かったので、いきなりの代表曲「東京VICTORY」には逆に面食らったというか意表を突かれて大コーフン。LEDリストバンドが早くも点灯。最初っからクライマックスのようにノリノリに!
「TOKYO, the world is one!」のところはもちろん「HIROSHIMA, the world is one!」と歌った!
これまでライブの終盤で歌う時には、桑田さんはハンドマイクで歌うことが多いが、今回はアコースティックギターを弾きながら。この曲は実は森繁久彌の「知床旅情」のように歌うイメージだそうだが、ギターを弾きながら、の方が実はそのイメージに近いのだろうか?
このオープニングは記憶に深く刻まれるオープニングとなった。
2曲目。なんと「壮年JUMP」!これまた意表を突かれた。ライブ終盤でやりそうな曲がいきなり続けてオープニングで。この曲は軽快なノリだし、新しい曲なので観客にもなじみが深いようで、客席のノリもいい。2番の「旅立ちの日、さよならステージよ・・・」の部分を「再会の日、また会えたね・・・」か何かに変えて歌ったのをはじめ、この曲は歌詞を結構変えて歌っていた40周年バージョン。さすがに2曲目ではダンサーの登場はなかった。
3曲目。ここはいつもドカーンと盛り上がる曲なので特に注目していたが、なんと「希望の轍」!前2曲がインパクト強いので3曲目も大注目だが、この曲なら文句なし!さらに盛り上がる!昨年の40周年キックオフライブや2015年の「おいしい葡萄の旅」では演奏されなかったので、個人的にはこの曲を生で聴くのはなんと2013年の復活ツアー以来。この最初の3曲はルール違反だ!?すっかりハイになってしまった。幸せ~♪
ここでいつものようにMC。あらためて、この会場は広さといい音響といい、いい距離感で楽しめる。
M4 闘う戦士(もの)達へ愛を込めて
M5 SAUDADE ~ 真冬の蜃気楼
M6 彩~Aja~
M7 神の島遥か国
M8 青春番外地
M9 Moonlight Lover
M10 欲しくて欲しくてたまらない
M11 赤い炎の女
M12 北鎌倉の思い出
ここは新旧合わせてバラエティに富んだサザンの表情を聴かせるコーナー。4曲目の「闘う戦士(もの)達へ愛を込めて」もここでいきなり来るとは思わずびっくり。オープニングからここまではノリのいい曲ばかりできて、次の「SAUDADE」で一気に雰囲気を変える。この曲は2014年の「ひつじ」のライブビューイングで聴いたけど、生で聴くのは1999年の「セオーノ・ルーハ・ナ・キテス~素敵な春の逢瀬」以来でびっくり。さらに、「彩~Aja~」はなんと自分としてはライブでは初めて!この曲も大好きな曲なだけに、思いがけずここで聴けて大感動!今回ニューアルバムがないだけにこうしたバラエティに富んだ選曲となり、こんな曲まで楽しめるのが超幸せ。次の「神の島遥か国」はライブでもおなじみの曲。イントロの前に沖縄を思わせるインタールードがあって、ちょっと「平和の琉歌」か!?と思わせたが、こちらだった。「青春番外地」は「葡萄」の中の名曲で「おいしい葡萄の旅」以来。アルバムの中ではさほど目立つ方ではないが、ツアー前に桑田さんのラジオ番組「やさしい夜遊び」の生歌コーナーで歌っていたので、この曲をライブで取り上げるのでは?という予感はしていた。「Moonlight Lover」もライブではよく歌われる曲。2013年の復活ライブでは、神戸の空に綺麗な月が浮かんでいたのをいつも思い出す。ライブも10曲近くなってきたが、序盤のノリノリからこのあたりはすっかりリラックスしていた。でも退屈させるわけではなく、自然にこの流れを構成していくところは見事というほかない。
「欲しくて欲しくて・・」にはまた超びっくり!自分としては1985年の「KAMAKURA to SENEGAL with トゥレクンダ」以来!スティービーワンダーのようなソウルナンバーが炸裂し、ここまでのリラックスムードからまた雰囲気をガラリと変えた。そして・・・前半のハイライトのひとつは間違いなく「赤い炎の女」記憶にあるのは1983年のツアー。この曲もほとんどライブでは演奏されていない。自分のような昔からずっとサザンを聴き続けて、ライブにも通い続けた人間にとっては、こんな曲がまたライブで聴けるとは予想もしなかった至福の時が続く。明らかにここまではいわゆる代表曲・ヒット曲を避けて、ちょっとマニアックな選曲で来ている。このライブ。いったいこの先どうなるのか?
そして原坊の曲は予想通り最新の「北鎌倉の思い出」。この曲はまた歌うのが難しいのではないかと思うが、少しボーカルにエフェクトをかけながらも原坊は味わい深く歌い切った。また桑田さんやタイガー、小田原なんとか君のコーラスワークも見事。
このあとはMCとメンバー紹介。ここで松田弘さんの誕生日祝い!でっかいバースデーケーキがステージに運ばれ、みんなでお祝い。この日にたまたま居合わせることができてハッピーだった。
今回のサポートメンバーは、おなじみの斉藤誠(ギター)片山敦夫(キーボード)山本拓夫(サックス)菅坂雅彦(トランペット)とサックスがもう一人(ザベストテンで吹いてた人)、コーラスがタイガー、とおなじみのメンバーに今回初参加の小田原オディ君。残念ながら今回金原千恵子さんはいない。
今回は事前に全36曲という情報があったので、まだまだライブは前半。これからいったいどうなるのか?
M13 古戦場で濡れん坊は昭和のヒーロー
M14 Japaneggae(ジャパネゲエ)
M15 女神達への情歌~報道されないY型(けい)の彼方へ
M16 慕情
再び曲に戻って始まった曲はなんとびっくり!「古戦場で・・・」この曲もまさかという選曲。このあたりは知らない人も多かったのではないか?自分としても1985年以来のライブ体験。正直この曲はよく理解できないのだけれど、このライブをキッカケに何度も聴き直しているうちに、この曲は「ジャパネゲエ」に通じる、THE POLICEの影響に和のテイストを加えた挑戦なのでは?と感じ、34年経って初めてその魅力を理解できた気がした。そんなのに気づかせてくれるのもこのライブの大きな魅力か。さらに「Japaneggae」のイントロにまたびっくり!1999年のライブ以来。大好きな曲なのでこれはまた歓喜。こんな曲が楽しめる、またサプライズの連続なんて、こんなライブめったにない。「女神達への情歌」ではイントロの前に、この曲のビーチボーイズ風のコーラスのパートだけをアカペラで歌ってから曲へという展開。この曲なんて1990年のライブ以来だけど、事前にラジオ番組「やさしい夜遊び」の中で何度かこの曲について触れていたし、事前の報道ではこの曲を演奏したと言われていたので、驚きはなかった。ラジオでも話していたが、桑田さんはこの曲本当に好きらしい。このあたりはさしずめ「黒サザンコーナー」という感じか。一部のファンを裏切る構成でもあり、また僕たちのような古いファンにはたまらない構成でもある。
「慕情」は今回最も聞きたかった曲のひとつ。これも「やさしい夜遊び」の生歌コーナーで歌っていたので、ライブでやってくれそうな気がしていた。2013年の「灼熱のマンピー~」でも演奏していたが、あの時はアコースティックコーナーの中で、ちょっとリラックスした感じで演奏されていたので、こんな風にこの曲本来の雰囲気で歌われたのは1992年以来か。個人的には、2017年の「がらくた」ツアーの時の「ほととぎす(杜鵑草)」のようなイメージを持っていて、究極にシンプルなアレンジ、演出を期待していたが、まさにそんな感じだった。「がらくた」ではステージ奥からあたる1本のピンスポットに桑田さんのシルエットが浮かび、広いホールにボーカルが響き渡っていたのがメチャ印象的だったが、今回は天井からのサスペンデッドライトで桑田さんだけを照らすような照明演出が印象的だった。今回最も印象深かった曲のひとつ。
M17 恋はスローにちょっとずつ
ここで再びMC。このあたりかな?と思っていたが、果たして、新曲について。ほんとは新曲をひっさげて、と行きたかったのかもしれないが、間に合わなかったから?ライブの中で新曲を披露して、ツアーの間に熟成させていく、という狙いらしい。タイトルは「恋はスローにちょっとずつ」。曲はミディアムスローなバラードで胸が締め付けられるようなせつない曲。歌詞を聴いてわかったが、恋がスローにちょっとずつ進んでいくのかと思ったら反対で、ちょっとずつ恋が消えていく、フェイドアウトしていくような儚さ、切なさを歌った曲。サザンでこういうラブソングって最近ではめずらしいくらい。発売が待ち遠しい。
M18 行け!力道山
M19 CRY 哀 CRY
M20 HAIR
ここはまた「黒サザンpart II」という感じ。「力道山」も「夜遊び」で触れていたし事前に報道されていたので驚きはなかったが、自分はライブで聴くのは初めて!後半のブラスが鳴りまくるパートは昔大阪のライブハウスで観たウィルソンピケットとかの古いリズム&ブルースのイメージで最高のノリだった。映像では力道山の古い映像が流れていた。そして間髪入れずに「CRY 哀 CRY」へ!これも「夜遊び」でかけていたのでもしや?とは思ったが超うれしい!99年以来の体験。今回こんな風に20年ぶり30年ぶり、または初めて、という曲が本当に多くて、こうした曲をひとつひとつ聴くにつれて、ああこれもサザンの歴史なのだと深く感じ入る。ヒット曲のつるべ打ちみたいなライブもいいけど、こういうどちらかというとマイナーな曲でこれだけ楽しめる40周年ライブって、サザンの懐の深さを知ると同時に、懐かしいというよりも現在に見事によみがえらせるところに凄みを感じる。このパートのラストはまた間髪入れずの「HAIR」これまた有名ではないけどめちゃ好きな曲で、92年以来出し、感動。
さて、まだまだライブは続くけど、いったんここらで区切ります。続きはまた後日。
【ネタバレ注意!】サザンLIVE TOUR 2019 キミは見てくれが悪いんだから…/広島サンプラザホール初日
このページはネタバレページ!セットリスト載せます!見たくない方は要注意!
大丈夫ですか?
行きますよ!
それでは。
サザンオールスターズ LIVE TOUR 2019
「キミは見てくれが悪いんだからアホづらでマイクを握ってろ!!」だと⁉︎ふざけるな!!」
2019年4月4日木曜日
今回実は、曲目は合ってますが、曲順はちょっと自信のないところがいくつかあります。違ってたらごめんさい。
また最近のサザンで2daysの初日と2日目で曲目が違うことがあるので、明日はまた違うかもしれません。
01. 東京VICTORY
02. 壮年JUMP
03. 希望の轍
MC
04. 闘う戦士達へ愛を込めて
05. SAUDAGE〜真冬の蜃気楼
06. 彩
07. 神の島遥か国
08. 青春番外地
09. Moonlight Lover
10. 欲しくて欲しくてたまらない
11. 赤い炎の女
12. 北鎌倉の思い出
MC メンバー紹介
13. 古戦場で濡れん坊は昭和のヒーロー
14. ジャパネゲエ
15. 女神達への情歌
16. 慕情
MC
17. 恋はスローにちょっとずつ
18. 行け!力道山
19. CRY 哀 CRY
20. HAIR
✳︎忘れられたBIG WAVEとムクちゃんハワイアンダンス
21. 当たって砕けろ
22. 東京シャッフル
23. DJコービーの伝説
24. 思い過ごしも恋のうち
25. わすれじのレイドバック
26. はっぴいえんど
27. シュラバラバンバ
28. マチルダベイビー
29. ミスブランニューデイ
30. イエローマン
31. マンピーのGスポット
アンコール
32. I AM YOUR SINGER
33. 栄光の男
34. LOVE AFFAIR〜秘密のデート
35. ロックンロールスーパーマン
36. 旅姿六人衆
HAPPY BIRTHDAY
1日過ぎてしまいましたが、桑田さんお誕生日おめでとうございます!
なんとなく今の気分で、また時代の気分みたいなものも照らし合わせて、サザン〜桑田さん作品のプレイリストを考えてみた。
1. この青い空、みどり〜Blue in green
2. Seaside woman blues
3. ピースとハイライト
4. はっぴいえんど
5. 平和の鐘が鳴る
6. 栞のテーマ
7. TSUMAMI
9. 杜鵑草(ほととぎす)
10. それ行けベイビー‼︎
11. Hold on (it’s alright)
12. 勝手にシンドバッド
13. Ya Ya 〜あの時代(とき)を忘れない
14.東京VICTORY