声に出して歌いたい日本文学
全10篇の明治~昭和の文豪達の作品をロックにしてしまおうという前代未聞の挑戦。さすが、まだ桑田佳祐は枯れていなかった!当たり前か!
約19分近くに及ぶ大作だが、まったく冗長さがなくグイグイ引き込まれるばかりで一気に聴いてしまう。ちょっと、ビートルズの「アビイ・ロード」のB面のメドレーみたいな感じもある。桑田さんはそれを意識していたのかどうか?
またオリジナルの文学作品の特徴をできるだけ曲に反映させようとする工夫も見られて、メロディがつくことで作品の魅力がより高まっているように感じる。
特に自分が好きなのは「人間失格」(太宰治)でのジョン・レノンの狂気、「みだれ髪」(与謝野晶子)。特に「みだれ髪」の後半は桑田さんが創ったすべてのメロディの中でも最も美しいもののひとつではないかと感じる。
またこの大作はCDで聴いても素晴らしいが、2012年になってライブツアー「I LOVE YOU NOW AND FOREVER」の中でほぼメインとして演奏され、さらに圧倒的なインパクトを与えた。これがライブで再現できることに驚きを感じただけでなく、映像や、演劇の要素を交えたようなダンスなどの演出で曲の魅力が数倍にもふくらんだように思う。今この音源だけを聴いてもライブでの映像やダンスが思い浮かんでくる。
またいつかライブで聴けることがあるだろうか?
ちなみにここで取り上げられている文学作品は以下の通り。
『汚れつちまつた悲しみに・・・』中原中也
『みだれ髪』与謝野晶子
『一握の砂』石川啄木