ネオ・ブラボー!!/サザン40周年記念勝手に全曲レビュー
ネオ・ブラボー!!
1991.07.10 桑田佳祐35歳
29枚目のシングル
この当時常に桑田さんの音楽づくりのそばにいた小林武史氏がこのシングルに限っては参加していない。代わりに(かどうかわからないが)、現在でも桑田さんのパートナーである片山敦夫さんがこの曲からキーボードで初参加。しかしこれで小林さんとの縁が切れたわけではなく、この翌年のアルバム「世に万葉の花が咲くなり」ではまた参加している。
また、この頃から数年間にわたってベースの関口ムクちゃんが体調不良なのか?しばらくバンドの活動を離れていた。しかしメンバーとしてのクレジットはずっと残っていたし、このシングルのジャケット写真にも写っている。しかし実際にベースを弾いていたのは「ネギちゃん」と言われた根岸孝旨氏。
曲はスライドギターをこれでもかというほどフィーチャーした痛快なロックナンバー。夏にふさわしい明るい曲調となっているが、歌詞はちょっと抽象的で哲学的な感じのする難解なもの。だからなのか、いまいち曲の性格がよくわからないところもある。セールス的にも期待されたほどではなかった。
またこの当時はライブが徐々に大型化していて、地方でもスタジアムやアリーナ会場が増えて、大きくライブ事情が様変わりし始めた時期。2000人とかの会場を全国くまなく回る形態から万単位の会場で大型ライブを集中的に行う、というスタイルへ。この91年も「THE音楽祭」というスタジアムライブツアーを主要都市だけで行い、地方に住む自分などは指をくわえているしかなかった。その大型ライブに集中するためか、この年の作品リリースはこのシングル1枚だけとなった。