別離(わかれ)/サザン40周年記念勝手に全曲レビュー

04. 別離(わかれ)

ストリングスをフィーチャーした、スピナーズやスタイリスティックスに代表されるフィラデルフィア・ソウルっぽい曲。当時ファンのあいだではかなり人気があった曲。

アルバムの中でこのあたりの何曲かはホントにバンドの良さが出ていて安心して楽しめる。前作「さくら」はこれまでになかったものに挑戦しようとする姿勢が素晴らしかったが、聞き手にやや緊張を強いるようなところもあるけど、このアルバムのこのあたりにはそれがない。リラックスして身を委ねることができる。

歌詞の内容は亡くなった恋人のことを歌っていて、物悲しいものだけど、暗くなり過ぎないところがいい。

歌い出しと途中のセリフに「ひとりすずかけの並木道」という表現がある。恥ずかしいことに「すずかけ」って何のことかわからなかったのだけど、2017年の春に横浜のみなとみらいを歩いていた時、たまたま「すずかけ通り」を通りかかって、「あ、ここだったのか!」と感動したのを思い出す。